2015-06-23

イップスについて~前編~


唐突ですが皆さんは”イップス”をご存知ですか?


いいんちょのけりぃです。


今回はこの”イップス”について、前後編の2回に分けて書こうと思います。


~イップス~

イップス(Yips)という用語は、1930年前後に活躍したプロゴルファーのトミー・アーマーが、この症状によってトーナメントからの引退を余儀なくされたことで知られるようになった。
今までスムーズにパッティングをしていたゴルファーがある日突然緊張のあまりカップのはるか手前で止まるようなパットしか打てなかったり、カップを遥かにオーバーするようなパットを打ったりするような病気にイップスと名づけられた。(Wikipediaより)


例としてこの動画を見てみて下さい。



往年のNBAスーパースター、チャールズ・バークレーのゴルフ動画です。

彼は決してふざけているわけではありません。
プレッシャーから緊張を引き起こし、これが筋肉の極度の硬直や震えにつながった結果、このようなフォームになってしまったのです。

この発症は主にゴルフに代表されますが、その次に多いのがテニス、野球だと言われています。

野球では、現在ソフトバンクで活躍中の内川選手や元メジャーリーガーの田口選手なども、このイップスが原因で守備位置の変更を余儀なくされているようです。

そしてこれは、プロ選手ではなく、一般プレーヤーにも起こることなのです。


恥ずかしい話、このゴルフクラブをラケットに置き換えた現象が僕に現れたのが去年のちょうど今頃。

それは試合前のウォーミングアップの時でした。
ウォーミングアップでは必ず相手と打ち合いますので、まずボールを相手に出す(供給する)必要があります。
その際、相手にボールを投げるわけにはいきませんので、当然自分のラケットを使って相手にボールを出してあげるわけです。
これが何度打ってもネットを越えない。
これで焦ってしまって、今度はネットを越えるどころか、自分の打ったボールが隣のコートにいってしまう始末。

信じられないでしょう?
でも現実に起こった出来事なんです。

その段階で既に僕はテンパってしまって、打ち方どころか、ラケットの握り方まで忘れてしまっていました。

これがテニスのイップスですが、症状としてはフォアハンド(自分の利き手を使うスイング)やサーブに多く見られます。

僕の場合はラッキー?なことに症状が現れたのがフォアハンドのみだったので、その試合ではフォアハンドで打てるボールでもバックハンドに回り込むという荒業で何とか試合をこなしました。

手は震え、ラケットから指を離すことができないような状況でテニスの試合になるわけありませんよね?(笑)



いやいや、笑い事ではありません。

試合後、あまりの情けなさに、せっかく応援に来てくれたテニスチームの仲間とも殆ど話せず、そそくさと会場を後にしたカッコ悪さは今でもはっきり覚えています。

その後の練習でも同じ症状が続きました。
しばらく時間が経つと少しは解消されましたが、トーナメントに出るとまたイップスに戻る、そんなテニスが丸1年続きました。

元気づけてくれたり、解決策を示してくれたりしてくれた人もいましたが、決して理解はされません。
なぜなら”イップスになったことがないから”です。そう、こればかりはどうしようもないのです。
自分で治すしかないのです。

ただ、非常にラッキーなことに、僕の身近に実際にイップスになったことのある友人がいました。
僕のダブルスのパートナーです。
彼はイップスから立ち直るまでに約2年ほど費やしたといいます。

彼のアドバイスは僕にとっては本当に宝でした。
彼の体験全てにうなづけましたし、解決方法も納得して試すことができました。

次回、彼のアドバイスを基に、テニスが分からなくなってしまった僕が立ち直るきっかけとなった練習方法をあくまで経験談として紹介させていただきます。

僕の練習だけの為にわざわざインドアコートを押さえてくれたフミさん、遅くまで付き合ってくれたヒデやみいこ、そして最後のきっかけを作ってくれたカレン、この4人の協力がなければきっと今もイップスのままであったと思います。感謝!

イップスについての引用なのですがとても素晴らしい言葉があったので紹介させていただきます。

メンタルが弱いからイップスになるのではありません。
イップスを発症するからメンタルが弱まるのです。



~後編へ続く~

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